女子にも分かる自衛隊

知ってライバルに差を付けよう!「自衛官へのNGワード」


悪気はないのに、微妙な空気に!?

婚活パーティーなどで初対面の自衛官とお話するとき、「どんなことを話せばいいんだろう……」と悩みますよね。これまで、「こういうことを話題にするといいですよ」というアドバイスを書いてきましたが、今回は逆。「こういうことは言わないほうがいいかも」というお話です。
自衛官との婚活を希望されているみなさんは、少し自衛隊に興味があったり、自衛隊という組織がよく分からなくても「相手のことを理解しよう」とお勉強したりしていると思います。
ですが、せっかくがんばって身に着けた知識でも、相手に質問する内容によっては、悪気はまったくないのに微妙な空気になってしまうこともあるんです。

自衛官=「戦車乗り」「パイロット」?

例えば、陸上自衛官の場合。制服などで自分が陸上自衛官であることが分かると、初対面の人に、「陸上自衛隊だったら、戦車に乗ってるんですか?」とよく聞かれるそうです。航空自衛官だったら、「パイロットなんですか?」。
当然ながら、陸上自衛隊には戦車以外のお仕事もたくさんありますし、航空自衛隊にはパイロット以外のお仕事もたくさんあります。ですが、どうしてもイメージ的に「陸上自衛隊=戦車」、「航空自衛隊=パイロット」と思ってしまう方が多く、この「戦車に乗ってるんですか?」、「パイロットなんですか?」という質問は、自衛官のあるあるネタです。

質問自体は失礼でなくても、何度も繰り返されると……?

もちろん、「戦車に乗ってるんですか?」、「パイロットなんですか?」と質問されても、そうでない場合は「いえ、○○の仕事をしています」と答えれば済む話で、この質問自体は失礼でもなんでもないのですが、あまりにも頻繁に言われていると、「またか……」と少し嫌な気持ちになることもあります。すると、その場の空気が微妙なことになってしまいます。
この現象はなにも自衛官に限ったことではなく、他の職業でも同様ではないかと思います。もしあなたが空港のグランドスタッフをしているとして、相手から「何のお仕事をしているんですか?」と聞かれて、「航空関係です」と答えると、「CAさんですか?」と会話が運ばれてしまうのはありがちです。医療事務をしている方の場合は、「病院勤務です」と答えると、「看護師ですか?」といったように。
これも、一度や二度なら「いえ、グランドスタッフです」、「医療事務です」と普通に答えますが、何度も何度も言われると「またか……」と、あまりいい気分はしませんよね。

パイロットは航空自衛官?

「戦車に乗ってるんですか?」、「パイロットなんですか?」。悪気はまったくなく、どちらかといえば相手に興味を持っているからこそこういった質問が出てくるのですが、結果的に微妙な空気になってしまうのはとてももったいないですよね。
パイロットの方は、別の方向性からも似たような経験をお持ちで、自身がパイロットであることを話すと、「だったら航空自衛官なんですね!」とよく言われるそうです。
もちろん、本当に航空自衛官なら問題ないのですが、陸上自衛隊にも海上自衛隊にも飛行機やヘリコプターはあり、陸上自衛官のパイロット、海上自衛官のパイロットもたくさんいます。飛行機やヘリコプターは「空を飛ぶ物」なので、航空自衛隊だと思われがちなのですが、陸を守るための飛行機やヘリコプターは陸上自衛隊ですし、海を守るための飛行機やヘリコプターは海上自衛隊です。ちょっと難しく感じてしまうのですが、「どこを飛ぶ(走る)物なのか」ではなく、「どこを守っているのか」で考えると分かりやすいと思います。

陸上自衛官は全員レンジャー?

また、陸上自衛官の場合は、「レンジャーなんですか?」と聞かれることもよくあるそうです。レンジャー課程訓練はテレビでもよく取り上げられるので、たくさんの方に馴染みがあり、「陸上自衛隊=レンジャー」というイメージを持っている方が多いのかな、と思います。
ですが、レンジャーの隊員は、陸上自衛官でも一部です。全員が全員、レンジャーというわけではありません。レンジャーは「普通科」という職種の人が特に多いのですが、この普通科の隊員であっても、レンジャーでない人もたくさんいます。
そして、中にはレンジャー課程訓練に挑んだものの、ケガでやむなくリタイヤせざるを得なくなり、レンジャーになれなかった人もいます。そういう人にとっては特に、「レンジャーなんですか?」という質問は、悪気は全くないのに、より空気を微妙なものにしてしまう可能性があります。

気配りで、他の女子と差をつける!

テレビなどで自衛隊の知識を入れるのは、相手を理解するためにもとてもいいことです。しかし、テレビで見ないようなお仕事をしている自衛官はもっとたくさんいます。自衛隊には、テレビに取り上げられないような地道なお仕事がたくさんあって、みなさん国防のためにがんばっています。
こういった地道なお仕事はあまり知られていないので、「戦車に乗ってるんですか?」、「パイロットなんですか?」といった質問が出てしまうのは当然のことだと思います。でも、せっかく相手のことが知りたい、相手に近づきたいと、良かれと思って聞いたのに、それで気まずい空気になってしまったら悲しいですよね。
ですので、今後みなさんが初対面の自衛官とお話をするときは、「パイロットなんですか?」、「レンジャーなんですか?」ではなく、「どんなお仕事をしているんですか?」という聞き方をして、回答をもらったら「それはどういうことをするんですか?」、「もっと詳しく知りたいです!」と少しずつ掘り下げていくと、相手の方も「自分に興味があるのかな」と嬉しくなると思います。
自衛隊は分かりにくい組織なので、「何が失礼なのか」も分かりにくいのですが、こういうところに気を配れるようになったら、他の婚活女子に差を付けられるはずですよ!


2020-07-08 | 女子にも分かる自衛隊

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