女子にも分かる自衛隊

自衛官と結婚して良かったこと・悪かったこと~②転勤


自衛官に付き物の「転勤」

前回の
>>自衛官と結婚して良かったこと・悪かったこと~①宴会
のつづき。友人・知人の自衛官妻さんたちに聞いた「自衛官と結婚して良かったこと、悪かったこと」です。
自衛官妻さんたちとお話していて、よく話題に上がるのが「転勤」。陸上自衛隊の駐屯地、そして海上自衛隊・航空自衛隊の基地は全国各地にあるので、自衛官に転勤は付き物です。この転勤は、「良かったこと」「悪かったこと」の両面があるようです。

転勤で、全国のいろんな土地に住める!

まず、転勤で良かったこと。「いろんな土地に住めて楽しい」という声がありました。
元々旅行が好きでいろんなところに行くという方は、その土地や周辺地域の隠れた名所、あまり有名ではなく数日間の旅行では行けないようなスポットにも行けて「いい機会に恵まれた」と言われていました。
また、「北海道に住みたい」「沖縄に住んでみたい」といった希望が叶えられて嬉しかったという奥様も。ご主人が転勤の希望を出して、その通りに転勤ができるとは限りませんが、部隊の事情によっては叶うこともあります。ご主人のお仕事の意向もあるでしょうが、奥様としてもひとこと希望を言ってみるのもアリかもしれません。

田舎でがっかり……でも住めば都?

希望が叶う転勤がある一方、そうではない場合もあります。希望もしていなかった、想像もしていなかったような見知らぬ地方へ転勤となってしまい、「田舎ですごく嫌だった。都会に戻りたかった」「最初は方言が分からず、とても苦労した。標準語で話していたらよそよそしくされた」という経験をされた方も。
しかしみなさん、数年をその土地で過ごすうちに「住めば都」となっていったそうで、新鮮な海の幸、山の幸を味わったり、自然環境も楽しめるようになり、特に「田舎だけど、子供にはとてもいい環境だったと思う。貴重な経験ができた」という声をよく聞きました。

転勤で交友関係が広がる!

また「良かったこと」では、「友達がたくさんできた」という声もありました。
とはいえ、また次の転勤で2年ほどの短期間のお付き合いとなり、「せっかくできた友達と離れるのが辛かった」「子供が寂しそうだった」ということもあったそうです。
しかし、離れ離れになったお友達ともずっと連絡を取り合って旅行で会いにいったり、後々の転勤で再会したりと、交友関係は繋がっているようです。
お子さんが小さいうちは「転勤では家族みんなでお引越し」が多くても、お子さんがある程度大きくなると単身赴任を選ばれるご家族が増えます。単身赴任は「悪かったこと」の面が多いように思われますが、これも「たまに会うからずっと新鮮な気持ちで主人とデートできる」「適度な距離感があったからか、娘が思春期になっても『お父さん嫌い!』にならなかった」という「良い面」の声も聞かれました。

海外への転勤で家族帯同も!

そしてレアなケースではありますが、自衛官は国内だけでなく海外で勤務することもあります。各国の大使館には「防衛駐在官」と呼ばれる自衛官が勤務していて、国によっては防衛駐在官を補佐する人も自衛官もいます。家族一緒に海外に行くのか、単身赴任で行くのかはさまざまですが、友人・知人にもご主人の海外勤務で、家族一緒に数年赴任地に住んでいたという奥様が数名いらっしゃいます。
話を聞いてみると、海外への転勤も「良かったこと」「悪かったこと」の両面があるようです。奥様もお子さんも、日本以外の文化に触れることができた、英語が得意になった、という「良かったこと」はたくさん。しかし一方で、慣れない文化で辛かったという方、日本の家族(奥様やご主人のお父さんお母さん)が病気のときに側に居ることができなかったという方もいらっしゃいました。また防衛駐在官は、赴任地の軍人さんたちと交流を深めることが多く、奥様も一緒にパーティーに出席したり、ホームパーティに招待したりすることがよくあり、これも性格に合う方は「楽しかった」、あまり得意でない方は「辛かった……まあでも勉強になったけどね」といろんな受け止め方がありました。
また、赴任地の治安や教育事情・医療事情があまり良くなく、お子さんの入学を機に「ご主人は単身赴任で、ご家族は帰国」という選択をした方も。

イレギュラーを楽しむ、自衛官妻さんたちの適応力

「自衛官と結婚して良かったこと・悪かったこと」。今回は、転勤にまつわる自衛官妻さんたちの声をご紹介しました。
自衛官妻さんたちとお話をしていると、いつも「みんな適応力が高いな~」と思います。ご主人の転勤などでイレギュラーなことが多く、振り回されることの連続な自衛官妻さんたちですが、その場その場で「なんとかなる!」と明るく前向きに人生を楽しんでいるように感じます。
元々そういう性格だった方もいらっしゃると思うのですが、「自衛官妻」として生きていくうちに、そういう能力がメキメキとついてくるのかもしれません。
自衛官との婚活でも、自衛官特有のイレギュラーなスケジュールに戸惑うことがあるかと思います。でも、自衛官妻さんたちのように、「なんとかなる!」と明るく前向きな気持ちを持っていれば、そんなイレギュラーも楽しめるようになるかもしれませんね。

岡田真理のほじくりコラム(毎週金曜更新) >> こちら


2019-06-16 | 女子にも分かる自衛隊

関連記事

ページトップへ